星野源の新曲「FamilySong」を聴いて感じたこと

 

ANNの曲解説を聴いた。

 

言葉とか歌詞の重みというのか。

それによって作り出される詞の世界を、

とても狭い範囲の人達に向けた歌にしたくなかったというのがなんだかとても理解出来たし、

実際に家庭を築いている人だけでなく、全ての人に寄り添おうとする曲を

こうして作ってしまった所に、星野源という人の凄さを改めて感じさせられた。

 

私は自分でも面倒くさいと自覚しているが、

特定の言葉や言い回しにとても敏感になってしまうことがある。

どんな音楽家さんも心血注いで作詞しているのだろうけれど、

私の中でどうしても薄っぺらに聞こえてしまう言葉があるのだ。

 

私は人に話す時も手紙など書く時も、同じような意味合いでも敢えて使わない言い回しがある。

軽々しく口にしたくない重みを含んだ言葉がある。

 

もちろん曲が心地良いとか、そこまで深く考えなくても聴ける曲もあるので、

全ての音楽家さんの曲をそんな風に重たい気持ちで聴いている訳ではないのだけれど。

 

彼の音楽に関しては、曲や歌詞へのこだわりをラジオやインタビューなどで少し知れてからは

もっともっとちゃんと聴きたいと思うようになった。

紡がれる言葉に乗せられた想いは受け止めたいなぁと。

 

星野源という人の音楽をちゃんと聴くようになって、どんどんハマって行くにつれて気がついたのは、

私が苦手とする言葉や言い回しがあまり使われていないことだった。

それに気づいてからは、より一層彼の書く詞に興味を持つようになった。

 

手前味噌になるから曲の解説は苦手だと彼は言っていたが、

本人の口から語られる詞への想いや作曲の際のイメージなどのおかげで

尚一層その歌が近くに感じられている気がするのだ。

 

 

新曲のタイトルがFamilySongでドラマ主題歌。

依頼されたイメージなどの細かな条件があったはずだ。

『恋』に続くシングルが家族の歌。

前2作のヒット曲に続く新曲と言う事で注目度も高い。

聴くまで楽しみだった反面、もしかしたら本人の意思に反して商業的な音楽に成らざるを得ないのかも

という不安も少し過ぎっていた私。

 

初めて聴いた時、そんな不安はいらなかったと安堵した。

 

流れ出すイントロに誘われた。

聴こえてくるファルセットが優しかった。

祈りの歌、まるで聖歌のようだと思った。

自分の為ではなく、誰かの為に祈りを捧げる歌だと。

 

私の中にあった

FamilySong=家族の歌

ありがちなステレオタイプな家族の歌かもしれない

という不安なんて、一瞬で消え失せた。

 

このタイトルのFamilyとは、友でも職場の仲間でも、もちろん実際の家族でもいい、

何らかの形で繋がりのある誰かだ。

そんな大切な誰かの幸せを、心から祈る歌。

悲しみにそっと寄り添い、手を差し出してくれるような歌。

 

きっと、誰もが一度は誰かを想って祈った事があるはずだ。

 

それを思い出させてくれることで、聴く人へ励ましをくれる気がした。